住民税は翌年から引かれる理由と、1年目に0円になる仕組み(2026年)

料率 2026年11月2日確認 · Go Home Early

住民税は、所得税と違って、その年の収入ではなく前の年の所得をもとに決まります。このガイドでは、いつの所得がいつの住民税になるか、どう計算するか、入社1年目に引かれない理由を、年収5,000,000円の例で説明します。数字は手取り計算と同じエンジンで出しています。

いつの所得が、いつの住民税になるか

住民税は1月1日から12月31日までの所得に対して、翌年度に課税されます。たとえば2025年(令和7年)の所得にかかる住民税は令和8年度分で、2026年6月から2027年5月までの12回に分けて給料から引かれます(会社員の特別徴収)。だから、2026年の手取りの月額は、2026年の年収ではなく2025年の年収をもとにした住民税を含んでいます(中野区 令和8年度の住民税の計算)。

このサイトの手取り計算は、前の年も同じ年収だったと仮定して、令和8年度分の住民税を使います。前の年より年収が上がった年は実際の住民税が計算より低く、下がった年は高くなります。

住民税の計算の流れ

所得割は課税所得の10%(市町村民税6%、道府県民税4%)です。そこから「調整控除」を引き、均等割を足します。均等割は標準税率で4,000円(市町村民税3,000円、道府県民税1,000円)で、令和6年度からは国税の森林環境税1,000円が一緒に集められます(総務省 個人住民税、総務省 森林環境税)。

年収5,000,000円、東京都、40歳未満、扶養なしの場合は次のとおりです。

手順金額
年収5,000,000円
給与所得控除(1,440,000円)を引いた給与所得3,560,000円
社会保険料控除-723,136円
基礎控除(住民税は430,000円)-430,000円
課税所得(1,000円未満切り捨て)2,406,000円
所得割(10%)240,600円
調整控除(人的控除の差50,000円の5%)-2,500円
市町村民税と道府県民税の所得割(100円未満切り捨て)238,000円
均等割と森林環境税5,000円
住民税の年額243,000円

月額にすると20,250円ほどです。実際の毎月の天引き額は、お住まいの自治体から届く税額決定・納税通知書で確認してください。

調整控除は、住民税と所得税で基礎控除や扶養控除の額が違うことによる増税を和らげるための控除です。基礎控除の差は5万円で、課税所得が200万円以下ならその差と課税所得のどちらか小さい額の5%、200万円を超える場合は差から200万円を超えた分を引いた額(5万円が下限)の5%を引きます。

所得税と控除の額が違う

令和8年分の所得税の基礎控除は、合計所得金額によって最大104万円です(国税庁 令和8年4月源泉所得税の改正のあらまし)。一方、令和8年度分の住民税の基礎控除は43万円で、給与所得控除の最低額も65万円です(柏市 令和8年度の個人住民税)。このため、同じ年収でも住民税の課税所得は所得税の課税所得より大きくなります。年収5,000,000円では、所得税の課税所得が1,796,000円、住民税の課税所得が2,406,000円です。

所得税(令和8年分)住民税(令和8年度分)
基礎控除1,040,000円430,000円
給与所得控除1,440,000円1,440,000円
課税所得1,796,000円2,406,000円
税額91,600円243,000円

入社1年目は住民税が引かれない

前の年に日本で所得がなかった人(たとえば4月に入社した新卒)は、入社した年の住民税がかかりません。住民税の対象になる所得が前の年にないからです。年収5,000,000円の人なら、1年目の手取りは年4,185,264円(月348,772円)で、住民税がある場合の年3,942,264円より243,000円多くなります。2年目の6月から前の年の所得にかかる住民税が引かれ始め、手取りは減ります。手取りの額が急に下がったように見えるのはこのためです。

新卒の1年目は、所得税や社会保険料は毎月引かれているのに住民税だけ引かれないので、2年目の6月の給料明細で初めて住民税が加わります。この計算ツールの「住民税がかからない最初の年」を選ぶと、1年目の手取りが出ます。

年収が変わった年は、前の年の年収の住民税が引かれる

住民税は前の年の所得で決まるので、年収が変わった年の手取りは、今年の年収と前の年の年収の両方で決まります。今年の年収が5,000,000円で、社会保険料と所得税は今年の年収で計算し、住民税だけ前の年の年収で計算した場合を並べます(いずれも東京都、40歳未満、扶養なし)。

前の年の年収今年の年収社会保険料所得税住民税(前の年の所得)手取り(年)
4,000,000円5,000,000円723,136円91,600円175,500円4,009,764円
5,000,000円5,000,000円723,136円91,600円243,000円3,942,264円
6,000,000円5,000,000円723,136円91,600円307,200円3,878,064円

前の年の年収が低かった人は、年収が上がった年は住民税が低いぶん手取りが多く、翌年に追いつかれます。前の年の年収が高かった人は、年収が下がった年でも前の年の住民税を払うので、手取りが思ったより少なくなります。この表の住民税は、前の年の社会保険料も同じ年収の計算結果を使っています。会社を辞めた年の翌年も、前の年に給与所得があれば住民税の通知が届きます。

配偶者がいる場合と、年収が高い場合

年収136万円以下の配偶者(同一生計配偶者)がいる場合、年収5,000,000円の住民税は配偶者控除(330,000円)で33,000円少なくなり、年210,000円です。年収8,000,000円の住民税は年453,000円、手取りは年5,947,636円です。

この計算に入っていないもの

ふるさと納税、住宅ローン控除、医療費控除、生命保険料控除、iDeCoなどの控除は含めていません。住民税の非課税限度額や、自治体の超過課税、均等割の上乗せも含めていません。住民税の通知書(税額決定・納税通知書)が実際の額の正本です。

住民税がかからない最初の年の手取りを計算する

出典

この計算は「出典と料率」にある料率から出した一般的な情報です。給与明細、源泉徴収票、住民税の通知書の代わりにはならず、個人の事情は反映していません。料率は2026年11月2日時点です。